ことわざ た行
大恩は報ぜず(たいおんはほうぜず)
小さな恩義を受けると、負い目を感じ、何か恩返しをしようとするものだが、その大きさのためにかえって気づくことができず、報いることなく終わってしまうことが多いということ。
対岸の火事(たいがんのかじ)
川の向こう岸の火事はこちらまで燃え移る危険がないから安心していられる。自分にはまったく関係がなく、痛くもかゆくもないできごとである。
大賢は愚なるが如し(たいけんはぐなるがごとし)
本当に賢い人はその知識を表面に出さないので、一見、愚か者のように見えるということ。
太鼓も撥の当たりよう(たいこもばちのあたりよう)
太鼓は強くたたけば強く、弱くたたけば弱く鳴るし、うまくたたけばうまく鳴る。相手がどのように対応してくるかは、こちらのやり方しだいだというたとえ。
大欲は無欲に似たり(たいよくはむよくににたり)
大きな望みを持つ者は、小さな利益には目もくれないので、一見欲がないようにみえるということ。また、欲の深い者は欲ばりすぎて失敗し、なんの利益も得られず、結局は欲のない者と同じ結果に終わることが多いということ。